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今回も天災の著作ではない。「聞いてくれよ〜!」ってな感じでメール投稿が来た。一部伏字にして紹介する。

日勤教育

JR西日本の尼崎脱線事故で日勤教育が注目されている。遅刻運転やオーバーランをした運転士に対して、

  • 技術向上を狙った講習ではなく
  • 毎日反省文を書かせる・ホームで何百回となくミスを唱えさせるなど、懲罰を与える
教育を日勤教育と呼んでいる。

この日勤教育は、先にも述べたように、運転技術を補う内容ではない。それなのになぜJR西日本では長期にわたってミスをした乗務員に対して日勤教育を行ってきたのだろうか?

私が考えるに、

  • ボスや上司といった立場の人が、自分の権力を確認するために行っている
という理由が多々あるように思う。

元国営会社で、その時代からそこに勤める人はかつては全て国家公務員であったから、

  • 冒険心や好奇心に富んだミスを恐れず仕事をする人は偉くなれず
  • 何もしないからゆえにミスを犯さない人が偉くなれる
という構造があると思う。こうなると上司とかボスという人は実は無能な人ということになる。多少平均より上の頭を持っていると、
  • 会議等々で正論でも大きな声で言っていれば
  • また、ミスをした人を怒鳴って追及していれば
更に偉い位置にいる無能な上司からは高い評価が得られるのかもしれない。

このようにして偉くなった無能な人達は、

  1. 自分の仕事の成果で己の評価が測れない(だって無能だから実は仕事が出来ない)ので、
  2. 部下に対して無理難題を命令して、
  3. それでも部下は上司の命令だからとヒイヒイ言いながらその無理難題をこなす、
  4. その様子を見て無能な偉い人たちは自分の権力を確認する
のである。無能な偉い人たちにとって部下のヒイヒイ言う姿は心地良いものなのである。
天災注:ここら辺は様々な心理学の本が書かれているので、読んだことがある方も多いでしょう。

本来望まれる優秀なボスであれば、遅刻運転やオーバーランといったミスに対して、現象をとやかく言うのではなく、

  • なぜそのようなミスが起きたのか、という原因を追求・調査し、
  • 事故の再発防止に努める
ハズである。

JR西日本は事故当初、運転士の個人責任にしようとした。やはり無能なボスが多い組織なのだろう。そして日勤教育の実体が明らかになるにつれ、社会からの批判があり、日勤教育の内容を、懲罰的なものから、技術を補う内容に変更する事を発表した。

犯罪の影に貧困あり、という。犯罪が起きる背景には、貧困という土壌があるのだ。犯罪そのものを幾ら取り締まっても、罰則を厳しくしても、犯罪発生が止められない。犯罪は現象であって犯罪が起きる原因は別なところにあるからだ。

遅刻運転やオーバーランといった現象に対して、懲罰的な日勤教育では解決できない原因があったのだ。その真の原因を解明せず、現象のみを捉え、懲罰的な日勤教育だけで解決を図ろうとしてきたから、JR西日本の幹部は無能なのだ。

形ばかりの民営化から20年近く(1987年民営化)なるが、その実体はまだまだ

  • ミスせず、何もしないで、給料もらえる
公務員体質なのだろう。

盗難防止ロック

別な元国営企業での話である。ここも、20年程前に民営化した。しかし、お年を召した方の中には、未だ働かなくても給料をもらえると思っているおじさんが多い。能力がなくても偉くなれると思っている。ところが民営化後に入社してきた人の中なは、優秀でなおかつ働くという人がいるので、無能なオジサンがたは、その地位と権力を確認する為に、様々な無駄な事をする。以下それについて話す。

5人程度でいっぱいになる9つの小部屋を実験室として働いている。各小部屋の中にノート型・デスクトップ型合わせて10台づつ程度PCが配置してある。このPCは全て盗難防止ロックがかけられている。ネットワーク構成を変更するため物理位置を変える時には、

  1. 徒歩で5分離れた別館屋のボスのところまで行き、
  2. 鍵を借りて戻り、
  3. ロックをはずして位置移動、
  4. その後またロックして
  5. 鍵をボスのところに返却、
という手順を踏む。この運用方法は、実際には実務として実験室に勤務しない人達が考案したため、このように非常に面倒なものであった。しかし、実験室で実験を実務として従事する人たちは、方法を考案した人からお仕事を貰う立場→業務委託である為、どんなに面倒でも「運用方法を変えましょう」という提案は出てこない。
※ 実はこの面倒な方法も「しばらくこれでやって見ましょう」ということだったハズなのだが、現場では「とても面倒」という声が出ていたにも関わらず、その声は考案した人たちには届かない。届いていたとしても実際事をしない人にはその面倒さが判らないので、取り上げられる事はない。

そのうち、在室していないときには小部屋のドアに鍵がかかるのだからと、盗難防止ロックを利用しなくなる。はずしぱなしにして室内での移動に融通性を持たせるようになった。規則違反を承知の上で。

ドアの鍵管理は簡単だ。締めているときは鍵保管庫にある。その鍵を持って部屋を開ける。在室中は部屋にあり、退室するときに鍵をかけまた保管庫にしまうだけ。盗難防止鍵をドアの鍵と同じ方法で管理していれば、PCの移動に伴う盗難防止ロックの着脱・取付も面倒ではないので、配置が決まれば再びロックされていた事だろう。

このような面倒な現運用方法を調査せず、

  • 盗難防止ロックを常時かけていない、
という現象のみに注目して、懲罰的に「PCを没収する。」という事をしたアホウなボスがいる。アホさと呼ぶ事にする。

昨年PCが紛失した事をキッカケに、全PCに盗難防止ロックを義務付けた。先日、またPCが一台不明になった。そこで現状調査という名目で、アホさが各小部屋を見回った。小部屋に人がいないお昼休みを狙ってである。もちろん、正確な現状把握を求めるならば、小部屋に人がいる就業時間中では、
  「あっ、今移動中、構成変更中なので、ロックはずしたばかりです。」
と言われてしまうから、誰もいない昼休みに現状調査をするのは理にかなっている。しかし、鍵のかかっていないPCを確認した時に、
  「ドアの張り紙読めないのか〜?日本語わかんねぇのか〜?ロックしろって書いてあるだろ〜?!。」
  「引きついた時に鍵がかかってないのが判ったら鍵を貰えばいいだろ〜?幼稚園じゃあるまいし。」
などという言い方をして、叱る・注意を喚起する、というふりをした。その実体は注意喚起ではなく、

  • 仕事上、立場の下の者に対して怒鳴る事で権力を確認する、
  • 自分が決めた規則なので、守らない人がいるということが気に入らない、
  • 実態に合っていない守るのに無理がある規則でも、自分は現場ではないので困らない、
  • 「規則違反」という言い返せない正論を言って悦に入る、
  • 守るのに無理がある規則であればなおさら守らない人がでる。またまた合法的に怒鳴る機会が増える。快感!である。
無能な偉い人たちにとって部下を怒鳴る事は心地良いものなのである。
※ 「所長命令なんだよ!」とトラの威を借りる狐の発言もあった。

本来望まれる、マネージメント力のあるボスならば、

  • ロックのかかっていないという現象のみを捉えないで
  • なぜロックがかかっていないのか?、運用方法に問題はなかったのか?
を調査するであろう。少なくとも怒鳴る事で解決はしない、という事を知って入る。

医療現場・航空機運行・原子力発電所、ミッションクリティカルな現場では、

  • 人間はミスするもの
を前提に、
  • いかにしてミスを少なくするか
だけでなく
  • いかにしてミスを発覚させるか
を考えている。このときミスをした人に対して懲罰的な扱いはしない。あくまでも目的は事故の防止である。未然にミスを発覚させる事で事故を防止する。その目的達成のために
  • チェックは複数の人数で
  • 複数回行う
などが定着している。

医療事故・航空機事故では、課題を洗い出す事が次につながる。原因調査の目的は

  • 犯人を探し出し懲罰的扱いをする事
ではなく、
  • 次なる事故の防止
である。

有効な対策をとらず(有効な方法が取られていれば先日のPC紛失はなかった。)、原因を調査せず、現象に対してのみ対症療法的な対処しか実施できないという事からも、アホさ無能である事が判る。こんな無能の人がボスをやっていられるという事自体が、幹部組織も無能の人の集まりである事が予想できる。

更にアホな対策

アホさは対策として、実験室だけでなく、組織の全PCを毎日、出勤時と退勤時にロックがかかっている事を確認して、メールによって報告する事を義務付けた。期間はしばらく当分の間である。こんな言い方も無能な公務員並だ。

一見、医療現場・航空機運行・原子力発電所などのミッションクリティカルな現場での

  • チェックは複数の人数で
  • 複数回行う
に似ているが、全く異なる。

比較的頻繁にロックの解除・施錠をする実験室PCにおいては有効な方法だが、まず取り外す事のないPCでは意味のない事である。美術館の高級絵画ならば、その施錠を定期的に確認する事に異論はないだろう。しかし、ほとんど施錠しっぱなしのPCでは、ロックの解除・施錠の有った日にのみ報告を行えば済む事ではないか?。解除した後に施錠を忘れる事はあるだろう。人はミスする生き物だから。1人一台環境で、他人使用のPCのロックを第三者が断りもなくロック解除するときは、悪意を持った第三者という場合だけであろう。悪意を持った第三者の場合、

  • 人を陥れるためにロック解除するとか、
  • ワイヤーを切断してまでも持っていく、
のであるから、どんなに防御を施しても悪意を持った者からの攻撃に対しては万全はない。(セキュリティ学では常識である。)

そこで、いくら盗難・紛失防止とはいえ、

  • ほとんど施錠しっぱなしのPCで、ロックの解除・施錠が発生していなくても報告
に、稼動を割いてまで行う必要があるのかどうかははなはだ疑問である。1人一台環境では、使用者がロック解除をしていなければ、施錠されていると考えるのは合理的である。

諫早湾干拓や長良川河口堰と同様、現時点での必要性に疑問があっても、
  「既に決まった事だから。」
と20年以上前の公共事業決定をゴリ押しする。止める理由が無いからである。

PCのロック状況報告もきっと同様であろう。しばらく当分の間という言い方では、止める理由が無い限り、半永久である。頭のいい人ならば、

  • 期間は6月いっぱいまで、
  • その時点で過去を振り返り、
    • 状況が改善していたら止める
    • 改善していなかったら更に1ヶ月延長して様子を見る
    • その後は1ヶ月ごとに、状況を省みて継続中止判断する。
という事をするだろう。しばらく当分の間では、
  • 報告させるだけで
  • 管理した気になり
  • その実、状況の確認は全くしていない
  • 止める理由が無いので実施期間は半永久的
である。無能な幹部達
  「管理していますよ。」
というふりだけ報告できる材料を集めているに過ぎないのだ。やはり、アホさ無能である。

※ 批判と受け取る前に糧としたほうがお互いのためだと思うのだけれどね。これであんたの度量が決まるよ!


以上が、メール投稿の全文である。

天災の感想

天災には、この組織がどこの事だか判らないので、アホさが何処の誰なのかも知らないが、アホさアホさかげんだけはよく判った。とても無能な人らしい。そして凄いパワハラである。

こんな人はきっと友達もいないだろうな。出来るボスからも疎まれているだろうな。現在の地位ゆえに部下も無理を聞いているのだろうが、この組織ではきっと「いなくなって欲しい上司」にランクインは確実なんでしょうね。無能で嫌な性格なのにも関わらず、偉い地位にいる事が多いタイプですね。何処にでもいる嫌な上司なんでしょうな。まぁ、こんな人はそのうち、

  • ダンプに轢かれた
  • オヤジ狩りに遭ったり
  • 女子社員や派遣で来ている子にセクハラして訴えられたり
  • ガンで死ぬ
からほっときましょうよ。

運良く部下か同僚の人がこのこれは変だよを読んで、
  「あっ!RSAどうにかしなきゃ!回収しなきゃ。」
って気付いてくれるぐらいの幸運はあるかもしれない。

天災注:

これは変だよに書かれているからといって、
  「御注進!御注進!こんなこと書いてあります。」
なんて無能なタイコモチアホさと思われる無能な上司に報告する情景が、明日以降、日本中の元国営企業で起こらないとも限らない。しかし投稿者の属する組織が「20年程前に民営化した」という事より更に詳細には何処なのか特定できない以上、多くの無能な上司の誰がアホさなのかも特定できない。
(JR北海道?、JR東日本?、JR東海?、JR四国?、JR九州?、NTT東日本?、NTT?、NTT西日本?、NTTデータ?、NTTドコモ?、JT?、etc、etc、etc…)

少なくとも
  「アホさって、どなたですか?」
というような内容の質問のたぐいに対しては、
  「天災には判りません。」
としか答えようが無い。

逆に天災から質問する。
  「アホさって、どなたですか?」

最終更新日 May 29 2005


 

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